⑤ポリプロピレン ⑥ポリウレタン

⑤ポリプロピレン(polypropylene fiber)

  • ポリプロピレンは非常に規則正しく並んだ結晶性の高分子で、側鎖のすべてのメチル基(CH3)が
    パラフィン主鎖の同じ側に位置している。(アイソタクチック重合 isotactic polymer)
  •  ポリプロピレンは、密度が0.91g/cm³と合成繊維の中では、最も軽く、水に浮く繊維。
  • 吸湿性がなく、耐熱性が低い。
  • 非常に強い繊維、伸度は普通。
  • 弾力性が良く、しわになり難い。
  • 耐摩擦性に優れ、ポリエステルに類似するが、ナイロンほどではない。
  • 酸、アルカリに対して非常に強い。
  • カビ、虫に侵されない。
  • 熱可塑性。
  • 安価。
  • 燃えにくい。

デメリット

  • 日光によりやや影響を受ける。
  • 電気絶離縁性が大きい。摩擦作用によって静電気を帯びやすい。
  • 通常の方法では染まらないため、加熱により融合した液に対する原液着色の方法が用いられる。

 

ポリエチレン(polyethylene fiber)

  • 衣料用途は少ないが、融点が低いため、接着繊維に利用されうる。

 

⑥ポリウレタン(polyurethane) スパンデックス(Spandex Fiber)

  • 溶融紡糸。
  • 非常に伸びる。
  • 細いデニール糸が得られる。
  • しわがより難い。
  • 軽い。耐候性は優れているが、日光にはやや弱く、黄変する。
  • カビ、虫に侵されない。
  • 価格は安くない。
  • 燃えにくく、耐熱性が良い。
  • 剛直で繊維の強さを支えるハードセグメント、ゴムのように柔らかく、
    繊維の伸縮性に関係するソフトセグメントから構成されている。
    このソフトセグメントの成分によって、エーテル糸、またはエステル糸と呼ばれる。
    ゴムのように伸縮し、ゴムより強く劣化しにくい。
    米国名:スパンデックス




③アクリル・アクリル系 ④ビニロン

③アクリル(Acrylic)、アクリル系 

  • アクリロニトリルの質量の割合が85%以上の重合物からなる繊維
  • アクリルは、カチオン染料を使用し、綺麗な発色と高い染色堅牢度、また、
    湿式紡糸によりつくられるが、乾式もある。乾式の場合、緻密で、表面が滑らかで、ぬめり感がある。
  • アクリル系は、その割合が35%以上、85%未満のものをいう。
    共重合物の繊維。
    塩素が含まれているので、難燃性を有し、カーテンやコート、かつらに用いられる。
  • 非常に軽い。
  • わりに強く、伸度も大きい。弾力性に富み、しわになり難い。
  • 吸湿性に乏しく、疎水性繊維の代表的なもの。
  • 耐候性に優れている。

デメリット

  • 摩擦によって帯電しやすい。
  • ピリング(毛玉)を生じやすい。
  • 耐熱性は不十分だが、この性質を利用して、プリーツ、バルキーシなどがつくられる。
  • 難染性で、染色が難しい。

 

④ビニロン(vinylon)

  • ビニロンは日本で開発され、工業化された繊維。
  • *ポリビニルアルコール繊維をホルムアルデヒドなどのアルデヒドで部分架橋したもの。
  • 湿式紡糸。または、乾式紡糸。
  • 合成繊維の中では、吸湿性が高いが、染まりがたいことなどの問題もあり、
    産業資材用途が中心。
  • ビニロンは、ポリビニルホルマール繊維の総称。
  • 合成繊維の中で最も綿織物に似ている感触をもつ。また羊毛の性質に似たものもつくられている。
  • 軽い、摩擦作用による帯電が少なく、ピリングは見られない。
  • 酸、アルカリに強く、油や海水にも強い。
  • かび、虫に侵されず、腐敗しない。
  • 安価。
  • 他の合成繊維に比べると低いが、燃えにくい。

デメリット

  • 染色性は劣る。
  • 熱、湿った状態での加熱にやや弱い。

*ポリビニルアルコール(P.V.A) = ポバールとも呼ばれる。




①ポリエステル ②ナイロン

①ポリエステル
(ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維のこと)

性質

  • 強く、耐熱性が高い
  • 熱可塑性繊維

この性質を利用して、かさ高加工糸が作られる。また、
織・編物ではセット性が高い。プリーツ加工が可能。

 

②ナイロン
(ナイロン6・ナイロン66)

性質

  1. 日本ではナイロン6、ただ、ナイロン66の方が耐熱性が高い
  2. ナイロンは、最も強い繊維の一つ
  3. 摩擦や折り曲げに対して強い
  4. 紫外線なので黄変しやすい
  5. フィラメントが主で、産業資材やインテリア用途が中心
  6. 強くて各種加工剤とのなじみが良いため、機能性を加える加工の
    基布として、またスポーツ衣料などに用いられる。

*ベンゼル環が直接アミド結合で連になったアラミド(芳香族ポリアミド)と
呼ばれる高性能繊維は、繊維製品品質表示規定では、アラミドとしてナイロンと
区別されており、ナイロン6、ナイロン66などとは性質が全く異なる。 




化学繊維Ⅲ

化学繊維・人造繊維(Chemical Fiber/Man-made Fiber)

合成繊維(synthetic fibers)

合成繊維は、贅級のナフサや天然ガスなどが原料とされる。強く、*熱可塑性がありる。耐薬品性に優れ、
虫やカビの影響を受けにくい。吸湿性は低く、帯電しやすい。

*熱可塑性(ねつかそせい):加熱下で外力を加えると容易に変形し、これを常温に戻すとそのままの
形で固定する性質のこと。

①ポリエステル

②ナイロン

③アクリル

④ビニロン

⑤ポリプロピレン・ポリエチレン

⑥ポリウレタン

⑦ポリ塩化ビニル・ビニリデン・ポリクラール

⑧ポリ乳酸

 

合成繊維は、量が多いので別々にしよう。




化学繊維Ⅱ

化学繊維・人造繊維(Chemical Fiber/Man-made Fiber)

半合成繊維

半合成繊維は、天然に得られるセルロースやたんぱく質に化学薬品を用いて繊維状にしたものをいう。
そして、それにはセルロース系のものと、たんぱく質系の2種類ある。

①アセテート・トリアセテート(乾式紡糸)

アセテートは、セルロース(-OH基)を酢酸基(-OCOCH₃)に置き換えた酢酸セルロース(アセテート)繊維
光沢があり、適度な吸湿性があり、綿・レーヨンに比較して水による収集が小さいのが特徴。
トリアセテートは、アセテートの中で、-OH基の92%以上が酢酸化されているものである。
吸収性は低くなるが、耐熱性が高い。

②プロミックス 

牛乳たんぱくアクリロニトリルが原料。*グラフ重合(graft copolymer)の手法を用いて作った繊維。
適度な吸湿性、絹に似た光沢、さらったした風合いが特徴。